和歌山税務調査SOS/ 全 30 市町村
罫線と枠だけの書類が開封済みの白い封筒から引き出され、黒縁の眼鏡とペンが脇に置かれている写真。税務署から届いたお尋ねの読み方

ガイド

税務署から「お尋ね」が届いたら

「お尋ね」は、多くの場合行政指導としての照会で、税務調査そのものではありません。ただし、放置してよいものでもありません。返事の前に決めることがあります。

「お尋ね」は調査ではない、という意味

税務署からの接触には、質問検査権に基づく「調査」と、納税者の自発的な見直しを求める「行政指導」の二つがあります。「お尋ね」という表題の書面は、後者として送られることが多いものです。税務署は、どちらに当たるかを、具体的な手続に入る前に明示することになっています。

国税庁 税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)問2 税務署の担当者から電話で申告書の内容に問題がないか確認して、必要ならば修正申告書を提出するよう連絡を受けましたが、これは調査なのでしょうか。

調査は、特定の納税者の方の課税標準等又は税額等を認定する目的で、質問検査等を行い、申告内容を確認するものですが、税務当局では、税務調査のほかに、行政指導の一環として、例えば、提出された申告書に計算誤り、転記誤り、記載漏れ及び法令の適用誤り等の誤りがあるのではないかと思われる場合に、納税者の方に対して自発的な見直しを要請した上で、必要に応じて修正申告書の自発的な提出を要請する場合があります。このような行政指導に基づき、納税者の方が自主的に修正申告書を提出された場合には、延滞税は納付していただく場合がありますが、過少申告加算税は賦課されません(当初申告が期限後申告の場合は、無申告加算税が原則5%賦課されます。)。 なお、税務署の担当者は、納税者の方に調査又は行政指導を行う際には、具体的な手続に入る前に、いずれに当たるのかを納税者の方に明示することとしています。

出典:国税庁「税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)」(2026-09-05 取得の現行条文・令和 8 年 7 月一部改訂版)

この違いは、加算税に直接つながります。行政指導に基づいて自分から修正申告を出せば、過少申告加算税は課されません(延滞税はかかることがあります)。当初の申告が期限後申告だった場合は、無申告加算税が原則 5% です。

国税通則法 第六十五条第6項(過少申告加算税)

第一項の規定は、修正申告書の提出が、その申告に係る国税についての調査があつたことにより当該国税について更正があるべきことを予知してされたものでない場合において、その申告に係る国税についての調査に係る第七十四条の九第一項第四号及び第五号(納税義務者に対する調査の事前通知等)に掲げる事項その他政令で定める事項の通知(次条第六項第二号及び第八項において「調査通知」という。)がある前に行われたものであるときは、適用しない。

出典:国税通則法(昭和37年法律第66号)(2026-09-05 取得の現行条文)

一方、書面に「税務調査」「質問検査権」「事前通知」といった語がある場合は、行政指導ではなく調査の通知である可能性があります。表題だけで判断せず、中身を読みます。

よくあるお尋ねの種類

申告内容についてのお尋ね。確定申告のあとに、特定の収入や経費について確認を求めるものです。支払調書や取引先からの資料と、申告の数字が合わないときに来ることがあります。

相続についてのお尋ね。亡くなった方の財産の概要を尋ね、相続税の申告が必要かどうかを確かめるためのものです。相続税の申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から 10 か月です。お尋ねが来たからといって、申告が必要とは限りません。逆に、来なくても申告が必要なことがあります。

資産の購入についてのお尋ね。住宅などを買ったとき、その資金の出どころを尋ねるものです。親からの資金があれば贈与税の申告に関わります。

海外との送金についてのお尋ね。一定額を超える海外送金は、金融機関から税務署に調書が出ます。送金の目的と、海外での所得の申告について尋ねられます。

どの種類でも、聞かれていることに、事実で答えるのが基本です。聞かれていないことを書き足す必要はなく、事実と違うことを書いてはいけません。

放置するとどうなるか

お尋ねへの回答は、形式上は任意です。ただ、回答しなければ、電話や再度の書面で連絡が来るのが普通です。それにも応じなければ、税務署は確認の必要があると判断し、質問検査権に基づく調査に切り替えることがあります。

調査になると、それ以後に出す修正申告は「調査通知後」の扱いになり、加算税が課されます。お尋ねの段階で自分から直せば課されない過少申告加算税が、調査通知のあとは 5%、更正を予知したあとは 10% になります(一定額を超える部分はそれぞれ 10%・15%)。申告していない年分なら、無申告加算税が 5% から 10%〜30% に上がります。率の一覧は加算税と延滞税のガイドへ。

放置して得をすることは、ありません。答えづらい事情があるときほど、早めに答え方を決めておく必要があります。

返事の前に決めること

  1. これは行政指導か、調査の通知か。書面の語と、担当部門を見る。判断がつかなければ、担当者に「行政指導としての照会か、調査の事前通知か」を確かめてよい。
  2. 聞かれている年分・取引について、事実はどうか。申告書の控え、通帳、契約書、支払調書と照らす。
  3. 申告に誤りや漏れがあるか。あるなら、お尋ねへの回答と同時に修正申告(または期限後申告)を出す。無いなら、事実と根拠を書いて答える。
  4. 回答の期限。書面に書かれた期限を守る。間に合わないときは、担当者に連絡して延ばしてもらう。

回答書は、後の調査や処分で読み返される書面です。事実を確かめてから書くことに尽きます。

和歌山県内なら、税理士が伺います

届いた封筒を開封したままの状態で、申告書の控え・通帳と一緒に見せてください。60 分で「行政指導か調査か」「誤りがあるか」「どう答えるか」「税理士に頼むか、自分で答えるか」を決めます。自分で答えて済むなら、そうお伝えします。

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